子供がなりたい職業の人気ランキングに寄せられる感想について

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小学生が将来就きたい仕事ランキングというのが、定期的に発表されている。

今回はそのランキングについて思うことを。

 

ランキングへの感想の疑問

ランキングに挙がる定番の職業だと、野球選手、サッカー選手などのスポーツ選手。他には、飛行機のパイロット、小説家、ケーキ屋さん、お花屋さん。他には、政治家、学者などがランクインしていた。

このランキングに挙がった職業を見て、大人は今の子供には夢がある、夢が無いとかそういう話をしているのだが、昔からこの手のランキングに対するこの評価の仕方は疑問があった。

この小学生が就きたい仕事ランキングって、明らかに子供の目に触れる機会の多い職業ランキング知名度ランキングでしょう、と。

知名度の高い職業に就きたいと子供が思うことのいったい何が、夢につながるのか私には今でも分からない。

このランキングに挙がっている職業は

  • 職業に高い知名度がある(テレビの露出が多い)
  • 今やっていることの延長上にあると思われる仕事(サッカーにせよ、勉強にせよ)
  • 高額な収入を得ている(手取りはさて置き)
  • 仕事自体が楽しそう

という特徴が見られる。子供はこういった評価を踏まえたうえで、なりたい職業を挙げている。それだけの話であって、夢があるだとか無いだとか、現実を見てないとか意味不明な評価で貶めるような話ではない。

最近のランキングでは

さて、現在のこのランキングには、Youtuberが上位に入るらしい。Youtuberは確かに、上記の特徴を満たしている。だが、それを受けて、将来、Youtuberになりたいなんて夢が無いとか世も末とか相変わらず色々と言われている。

夢が無いと思われる理由については、人気商売は水物だとか、10年後には消えているとかそういう意見が書かれている訳だが。この意見には突っ込みどころがある。

他の職業も似たり寄ったりだということを忘れてはいけない。

例えば野球選手だが、選手生命は長い人生で考えると非常に短い。

40代までプレイしたとしてもそこまで活躍できる選手は稀で、20台をピークとして、多くの選手は10年以内に引退している。Youtuberが言われるような、10年後に消えている選手なんていうのはざらにいる世界だ。

スポーツ選手に限らず現代の事業は中長期的に存続するような業種は殆どなく、国に独占的な経営を許されているような航空会社やインフラ系でやっと50~100年というスパンで事業の継続が図れる。

普通の民間の業種の寿命すらせいぜい10年程度だ。昔と違い、事業の寿命は非常に短くなってきている

東大生の就職先

事業の寿命の話にちなみ、もう1つのランキングの話についても触れる。

東大生の卒業後の就職先についての記事が一時期話題になった。

卒業後にいわゆるスマホなどの課金ゲーを開発していた、企業への就職をした学生が相当数いたのだ。

それを受けて、東大まで出たのにそんな就職先なんて勿体ないとか、そんな事業は10年後には消えているとかそういう意見を多く目にした。

だが、東大生はやはり現実をよくわかっている。

現代をきちんと捉える

先も述べたが、事業の寿命は昔と比べ非常に短くなっている。せいぜいが10年程度なのだ。

昇給の緩やかな会社に定年まで勤めることが堅実、と思っているのだろうがそれは間違いで、そもそも会社がそこまで存在していることを期待する人生設計に無理がある。

体力のある20代の内に、現状最も利益率の高い業界で一気に稼ぎ、労働者という立場を脱し資本家側に回るのが、現実的な人生設計だ。

定年までスマホのゲームを作っていよう、この業界に骨を埋めるつもりだ、というつもりで就職する奴なんてそもそもいないのだから、批判がまったくの見当違いなのだ。

さて、スマホの課金ゲー開発は卑下されるのだが例えば外資系の金融業界に就職しましたとなると、一転持てはやす風潮がある。

外資への就職というのはある程度確立された一種のステータスとなっているのだろう。

課金ゲー開発、外資系の金融業界だろうが人生設計の骨子は実は同じだ。

体力のある内に一気に稼いで、いち早く労働者という立場を脱すること。

一見、奇異に見える就職先は、その為の戦略的一手なのだ。

他人が思うステータス

この手のランキングに寄せられる、夢の有無などといった良く分からない評価の多くはランキングを見ている人が思う古い時代の価値観に基づいたステータスの有無という話の域を出ない。

現実の分析を全くせず、子供は、東大生はかくあるべしといった妄想・固執を他人に押し付けているだけに他ならない。

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