数学科に進学した学生の就職活動と就職先について

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私はずっと数学ばかりをしてきた。大学でも数学を研究したかったので、大学に進学する際に選択の条件として、学費の安い国公立であることの他に、数学科があるかどうかが重要だった。

めでたく、数学科に進学しそのまま大学院まで進み修士を取得して卒業の運びとなったが、進学してから親戚含め、親族の多くに数学科に進んで就職できるのかという質問を受けた

世間では、受験の追い込み時期だ。ここで、数学科に進学をした場合の過ごし方などを打つとしよう。


就職意識がそんなに高くない、のか

数学科に来る学生は就職意識が高くない、という話をよく耳にする

日本で就職までを見据えた大学進学を考えるなら、法学部に進むとか、その時に市場で活況なテーマに近い分野に進むはずだからだ、というロジックらしい。

自虐かも知れないが、数学科の学生からも就職のことは考えなくて良いなどという言葉が聞こえてくる。

そういう人と付き合う、またはそういう人ばかりがいるような環境にいると、就職しなくていいのかなという気になってくる。これはまさに負の連鎖の始まりで、出足も何もかもが遅くなる。最悪、死ぬ。

就職は1年目からきちんと意識すること

高学歴だろうが、人気の学部卒だろうが就職に向けた備えを一切していない場合は当然の帰結として就職はできない

何学部は就職先が無いとか、そういう話はうんざりするほど耳にするが、全く関係ない

また、就職を意識していることを話すと怒り出す教授などもいるが、無視して良い

教授はあなたが将来、就職で失敗しようがどうでも良い立場の人間だ。その人間の都合に合わせて就職を意識しないなど狂気の沙汰だ。

貴方は、自分の人生の当事者意識を持ってきちんと就職のことを考えて大学生活を送るべきだ。

そして、当然のことながら数学科に進んだからこそ拓ける道もある。日本でも高給を得る職業に就くことはできるし、数学科で4年学んでいるからこそ有利に働く職業もある。

数学科への進学を考えているような場合、教授職なども視野に入っているかもしれない。博士号はやめておけという人もいるが、私は博士号も場合によってはありだと考えている。

数学にも当然ながら様々な分野がある。その中には暗号などを取り扱う応用数学を研究する分野もある。そういった研究に進んでいるような場合は、日本で博士号持ちが冷遇されるとは言っても、割と企業から声がかかるものだ。

私は数学科に4人ほど博士過程に進んだ知人がいるのだが、3人がきちんと大企業の研究所に就職を決めていった。

残りの1人は博士過程に進み来年卒業を控えているものの就職先が決まっていない。彼は、研究を一生懸命やってはいるのだが目が出なかった。そして就職活動も一切してこなかった。彼は来年以降どうするのだろうか、聞くのが怖い。

 

偏見を持って、進学すると冗談抜きで人生が狂う。

数学科に進んでも、いや進んだからこそか、その偏見にとらわれて一生を棒に振る人がいる。

広い視野、論理的な思考力、ドライな考え方。数学科に進めばそれらは自然に培われているもの、数学科に進む人はその素地ができている人、だと思っているかも知れないがそれも誤解だ。

偏見を持っている人は、気が付くタイミングが無いと手遅れになるまで気が付かない。

以下にありがちな偏見を挙げていく。

学生の偏見その1:就職を意識すると、学業がおろそかになる

学生が持つ偏見にはいくつかあるが、偏見その1がこれだ。論理的な思考が身についているはずの数学科の学生でも、こんな偏見で勝手に社会からドロップアウトしていく。

就職を意識した大学生活とは何か。

就職をした際に、自分は大学で、あるいはこれまでの人生でどういうことに打ち込み学んできたのかを話せるようにする、ということだ。

学問に打ち込みましたという学生に、どういうことをしてきたのかを聞いたところ、ただ授業に出ておとなしく座っていました。という学生の多いこと。

ただ、講義に出席して単位を取得することは学問に打ち込んだことでも何でもない。出来てあたりまえ、出来なくて論外だ。

例えば、学内で論文を募集している場合もある、暗号だとベンチマークテストが公開されているので、研究チームを作ってそのテストに自分達なりの挑戦を試みることもできる、後輩、あるいは高校生に向けて数学の分かりやすい参考書を作成して成績を上げる手助けをすることもできる。

自分でチャレンジすることを見つけて、それに打ち込むこと。打ち込み、大学生活を充実させること。これが就職を意識した大学生活だ。

ただ、講義に出席して単位を取得するだけの学生生活と後者でどちらの方が学業をおろそかにしているだろうか。どちらの方が、積極的な学生だろうか。

就職を意識すると、学業がおろそかになるというのは偏見に過ぎないことに気が付くはずだ。

就職を意識するということは、自分のしたことをきちんと人に説明するということだ。

研究者だって、自分がどういう研究をしていて、今後どういう研究をしていく。この研究は、役に立ち将来的にこのような利益を生むということをきちんと説明できなければ、職を追われるのだ。

自分のことを説明できるように、課題を見つけ取り組むことは1年生からでもできることだ。1年生から、大学生活を充実させることができる。

取り組む際に意識すること

取り組む際に、やっておくことを説明する。

PDCAサイクルという言葉を聞いたことがあるだろうか。

計画:Plan

実行:Do

評価:Check

改善:Act

の頭文字だ。これを月末に必ず実行しようというのも、

「学生時代にどのようなことに打ち込みましたか?(計画:Plan、実行:Do)」

「その挑戦で、失敗や挫折したことはありますか?(評価:Check)」

「その問題をどのように解決しましたか?(改善:Act)」

これはら、面接で頻出の質問事項だ。

折角、1年生から取り組んでも、就職活動を始める時期になると記憶もおぼろになって、面接の練習などに活かせないと目も当てられない。

そこで、1ヵ月に月末の1回だけでいいから、これをきちんと行うこと。

仮に、1年間続ければ、12回PDCAサイクルを回したことになる

就職活動の面接のネタが十分すぎるほど作ることができるし、何よりも大学生活を充実させることができる

PDCAサイクル自体を知っている学生は沢山いるが、活かせている学生となると1%を切る。知っていても活かせないことの典型だ。

評価や改善をどうすればいいのか自分で分からないというのであれば、大学の教授を捕まえて利用するという手がある。そもそも、あなたは大学に学費を払って大学に来ている。学費分の仕事をさせるべきだ

学生の偏見その2:不潔な身なりは天才の証明

天才と呼ばれる人の奇行に多くの人々は魅了される。論理的な思考を身に着けているはずの数学科の学生もこの例に漏れない。

数学科+奇抜なファッション+不潔な身なり=天才

この方程式を君は知らないのかとばかりに、前へならえで浮浪者のような格好の学生が量産されていく。

今すぐやめろ。

言うまでもなく、不潔な格好をするから数学への理解が深まるわけではない。学問への理解を深めるのは、人に教えを乞い学ぶことから始まる。

まなぶとは真似るから来た言葉だが、真似るところがずれている。

不潔に過ごすことを真似るのは、学業へのストイックな姿勢を貫くことよりも簡単だから安易にそちらに流れているだけだ。この上なく意志薄弱な人間だ。

真似るなら、寸暇を惜しんで学業に打ち込んでいる先人の姿を真似ろ。

そして何よりも、不潔な格好は人を不愉快にさせるリスクがある。わざわざ無意味なリスクを取る意味が無い。人に教えを乞う立場の人間が、他人をわざわざ不愉快にさせることは、結局自分のチャンスをつぶすことにつながる。

身なりはきちんと整える。これは習慣にすること。

身なりを整えるときに意識すること

身なりを整えるのは、ルーチンにしてしまうこと。習慣にしてしまうことだ。

毎日、身なりを細かく細かくチェックするのは結構しんどいものだが、3ヵ月続けることができれば習慣となってチェックする作業を高速化することができる。

私は、以前、海上自衛隊に勤務していたころがありその頃には服装容儀点検が行われていた。服装容儀点検とは、要は身だしなみのチェック服や靴の手入れを難癖だろうというレベルでチェックをすることなのだが、それを毎日行っていた。

3ヵ月も自分で自分に続ければ、相当のレベルになる。

偏見その3:就職活動は大学の4年から始まる

死に至る偏見その3がこれだ。就職活動開始時期の誤解。

就職活動の開始は3年の夏からだ。

就職活動の準備はもっと前からだが、先に述べたように、就職活動の準備というのは大学生活を充実させることのことだ。実際に、企業にアプローチをかけ始めるのは3年の夏から始まる。

多くの大学生、高校生の頭の中のスケジュールは以下のとおりになっている。

間違ったスケジュールなので注意。

まず、大学1、2年の間はしっかり単位を取るぞ。

3年目には専門分野に進むぞ。

4年になったら、ゼミに所属して、早ければ秋ごろには卒業論文が書き終わるぞ。

4年の夏に就職活動が始まるから、4年生は1年中忙しいな。

4年生の夏は卒業論文に集中して、企業研究とかの対策は秋から始めるか。

4年生の1月でもまだ受けられるところはあるよね。

そして、卒業。

もう1度、念を押すが上のスケジュールは間違ったスケジュールなので注意。

中学受験、高校受験などのように年明けの1,2,3月に起業が採用活動を行っていると考えているのではないか、というレベルで動き出しの遅い学生がいる。

就職活動のスケジュールを正しく把握していないと、どうしようもない。

数学科なら、長い証明を行う際に証明のスケッチを作るが、同じアプローチを何故就職活動でできないのか。就職活動を大学生活に落とし込めば、全体を通してどのような活動をすればよいのか見えてくるはずだ。

繰り返しになるが、就職活動は大学3年の夏から始まる

大学の3年夏は、企業がこぞってインターンシップを開始し、有望な学生の囲い込みを始める。

情報戦のつもりかは知らないが、インターネット上ではインターンシップは採用に関係ないという言葉が多く飛び交っている。バリバリの選考活動なので、そのつもりで臨むこと。

偏見その4:数学科の就職先は学校の先生やSEだけ

高校生が数学科に進学したいと学校の先生や親に相談したときに、返ってくる言葉ナンバーワンだ。私の時もそうだった。

もっとも、数学の先生は今は不足している為、とりあえず就職はできるという意味でも取れるのだが。

しかし、就職先が学校の先生だけというのは大きな誤りだと言わざるを得ない。

特定の専門職の場合は、何学部の卒業であることを条件としている企業が多いが、総合職採用の場合、殆どは学部を不問としている。

加えて、私の仕事仲間の話で恐縮だが、その人は、外資の金融系で、高度な数学知識、年金知識、プログラム知識を要する職に就いているのだが、卒業した学部は聞いたことの無い大学の農学部だったりする。

農学部の方は気を悪くされるかもしれないが、一般的な高校生、大学生、社会人が農学部に持つイメージといずれも重ならないのだ。

しっかりと大学生活を充実させて、就職活動もきちんとすれば、チャンスがきちんとある。

志望業界を勝手に絞り込むことも数学科の就職を厳しいものとしている原因だ。

偏見その5:研究の内容が評価されないと就職は厳しいと思っている

学生の頃の研究が評価されて、それが企業の目にとまり、卒業後にうちの研究所に来ないかと声がかかるというシンデレラストーリーを想像している人が結構多い。

先の例に挙げた、博士課程に進んで大企業への就職が決まった人はまさにこのタイプだったが、それを夢見るはお勧めしない。就職活動は就職活動できちんとするべきだ。

また、研究の内容が企業の仕事内容と結び付いていないと就職が厳しいと思い込んでいる人がいる。

だから、ピュアマスに就職先は無いとかそういう話になる。

上でも述べたが、就職に向けた取り組みをきちんとしていれば、どの分野でもチャンスはある。

そもそもの話だが、大学の研究から1度離れると、例え同じ学部を卒業していたとしても理解できないことの方が殆どだ。その視点を持っていれば、大学での研究内容というのは、自分のアピールポイントの1つにすぎないことに気が付く。

偏見その6:研究を一生懸命やったのに評価されないのは相手が悪い。数学が悪い

研究を一生懸命やったのに、就職が決まらないという人に多いのは、確かに本当にすごい研究をしたのだろうが、それが相手に全然伝わっていないということにも原因があると思う。

先に説明したように、研究内容というのはアピールポイントに1つにすぎない。

しかし、就活対策を怠っていた学生は1点豪華主義で何とかなると信じ込んでいる節がある。他に何もしてこなかったから。

厳しいことを言うが、本当にその分野において素晴らしい画期的な研究内容だったら、そのまま博士号を取得し教授職を得ればよい。それができない、しないのはその分野においては功績が中途半端なのだ。そして、外野に自分のした研究・仕事を上手く説明することもできていない。

企業はあなたの興味のあることに給料を支払うのではない。

どの位、論理的に考え、徹することができるか

このご時世、大学に偏見を持って入学し、偏見を持ったまま生活すると卒業と同時に容赦なく地獄に叩き落される。私が数学科出身だから、数学科の学生に向けた話をしていたが、数学科に限らずどの学部の学生にも言えることだ。

就職活動を意識して、大学生活を送ることは大学の研究・教育を行うという本来の目的と矛盾しない。

情報を集め、企業の視点、企業の論理を理解し分析をする。その為に必要なトレーニング、準備を進める。そして、立てた計画に従いそれに徹する。いずれも数学科の人間が得意なことであるはずだ。

 

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