数学が苦手だけど力を付けたい人の学習方法

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私は数学が好きでずっと続けてきた。一方で、数学が苦手だという人が小学校、中学校で私の周りに相当数いた。高校受験を控えた従弟や、大学浪人した友人に、数学の家庭教師のようなこともしていた。社会に出てからは、同僚の子供が数学が苦手だから何とかならんものかと相談を持ち掛けられたりもする。

数学が苦手な人は、今も昔も一定数存在する。これまでの経験を基に、数学の学習方法について打つとする。

数学を好きになる必要は無い

いや、好きになってくれる人が増える分には結構なことなのだが、好きになることは必須ではない。数学は道具だ。道具を上手に使いこなせさえすれば、別にその道具を愛する必要は無い。

数学科出身者がこういうことを言ってはいけないのかもしれないが、事実としてそうなのだ。

私は、数学が好きだからこそ数学を学んでいたが、それは数学を使って世の中のことを分析・観察するのが楽しかったからだ。数学を通して見る世界の姿や特殊な条件下(例えば、ゲームなど)での不思議なふるまいを眺めることが楽しかったからだ。

数学は、そういう世界の様子を観察、記述、分析、説明するための道具だ。

さて、数学を好きになる必要は無いのだが、苦手意識を持つと人生に差し支える

人間、好きなことや得意なことは飽きるまで続けていられるものだが、苦手なことに取り組むには相当の忍耐、精神力が求められる。苦手なものに取り組むことは、容易なことではない。1000人いて、苦手なことに根気強く取り組めるのは5人もいない。

数学を愛する必要は無いが、苦手を感じないようにする必要がある。

速算術を覚える

まずは、小学校までの子供相手に有用な方法を解説する。それは、速算術、つまり計算を速くする為の方法を身に着けさせることが有用だ。

というのも、子供が数学(算数)に苦手を感じる最初のハードルが「計算が遅い」ことだからだ。

計算のスピードは、年齢相応に上がっていくし、いずれは解消される。この事象は朗報に取れるかもしれないが、問題がある。この事象は、大人に勘違いを与える年月が解消してくれる問題なら、今取り組む必要は無いと思い込んでしまうのだ。計算のスピードはコンピュータには敵わないのだから、やる必要は無い。それよりも、本当の数学力を身に着けるべきだ、と。

とんだ勘違いだ。

順番に間違いを指摘していく。

まず、計算のスピードが年齢相応に上がっていくのは本当だ。だが、だから若いうちの計算の遅さを放置して良いという理由にはならない。何故なら、スピードが遅いことはその弊害として数学への苦手意識を醸成する。年相応に、計算のスピードに関する問題は解決しても、数学への苦手意識は解消されない。

次に、計算のスピードはコンピュータに敵わないという指摘。これも本当だ。だが、それが人間が計算の練習を一切やらないで良いという理由にはならない。

小学校に「概算(がいさん)」の単元があったことを覚えているだろうか。

実のところ、計算能力の1つの集大成とも言うべき能力は、小学校でちらっとしか触れなかったあの概算の能力だ。求めたい数字に目星を付ける。適切な数値を概算する。必要なパラメータを概算する。適切な仮定、妥当な推論、素早い計算。

これ等の能力は、研究をする際、官公庁の発表した数値を読み解く際、経営に携わってから契約によって得られる利益をはじき出す際に重要な能力となる。精緻な計算はコンピュータをもちろん使うことになるが、方針の決定の際、スピードが求められる場で

「ちょっと待ってください。これから、プログラム組んでコンピュータに計算させます」

と、一々、ストップをかけるような奴はビジネスの最前線には居ない。コンピュータに計算をさせるべき場面と、そんな悠長なことをしている暇は無い場面がある。コンピュータでは遅すぎる。

コンピュータに計算させる方が遅いというのは、意外かもしれない。だが、冷静に考えれば別に意外でも何でもない。世の中、数字に強い人間、物事を冷静に分析できる人間の方が少ないのだ。

人は自分が苦手なこと、したくないことに、正当性を与える達人だ。計算が苦手な人間が多いのだから、計算が苦手であることに正当性を与えることに人間は腐心する。

後ろ向きな努力ではなく、前向きな努力をしてはどうだろうか。

計算を速くする能力。これが、子供に与えられる最初の贈り物だ。クラスの子の中で1番早く計算をすることができる。これは、子供に自信を与える。

私は、小学校1年生の夏休みの時に母から「筆算(ひっさん)」を教えてもらった。

母が3桁の数字の足し算と引き算の計算問題を毎日10問作成して、この問題が解けたら外に遊びに行って良いという約束をしていた。筆算は、数字を縦に書いて計算する方法だ。私の場合、これを教えてもらっただけで、クラスの子の中で1番計算が速くなったあなたの子供の学習能力をよく観察する必要があるが、計算の方法を教えると子供は非常に早く身に着ける。

因みに、小学校2年生の頃には、九九を扱ったと思うが私は九九を覚えるのが苦手だった。覚える速さはクラスで2番目に遅かった。

計算ができなかったのではなく、「しちろく、42」とかの頭の呪文が覚えられなかったのだ。

先生に、「数字だけだったら4桁以上まででも唱えられますけど、駄目ですか」と聞いたが、3桁と1桁の足し算を延々と繰り返すだけだから、そりゃそっちの方が簡単だ。だが、そんなこす狡い提案は一蹴された。よく算数が嫌いにならなかったものだ。閑話休題。

掛け算・割り算が登場した後は

さて、掛け算・割り算が登場すると、ここでも計算の技術で差が付き始める。計算の技術とは速さと正確さだ。現在は、私が小学生の頃よりも更にいろいろな工夫が世の中で紹介されている。

その筆頭は、インド式算数だ。3桁、4桁の掛け算の工夫について書かれている。

こういったインド式算数に書かれているような技術は、中学、高校で身に着けるよりももっと若い時期、最も効果があるのは小学校低学年くらいの時に身に着けておくことだ。その頃に身に着けるのが、一番楽しい。

ただ、そして、早くインド式算数に触れさせると良い理由の1つが、計算を早くする工夫の中に因数分解の考え方が入っているからだ。

因数分解とは、中学校で教わっただろうが、

これだ。この考え方が、インド式算数では非常に多く登場する。この計算を早い時期から触れることができるメリットがある。

実は数学に限らず、勉強でも、スポーツでも趣味でもそうなのだがいかに早くコンフォートゾーンから抜けられるかが、その子供が将来どこまで伸びるかに非常に大きな影響を与える。

コンフォートゾーンとは、快適な領域という意味だ。

勉強でも、スポーツでも趣味でも楽しく取り込める時期という物がある。実力的に丁度良くて、困ることが無い。言い換えるなら、自分の実力や出来ることに満足してしまう。コンフォートゾーンとは、厳しく言えばぬるま湯のことなのだ

脳、身体、つまり人は常に、何かに取り組んでいる状態、ギリギリ自分ができることに挑ませることが大事なのだ

そして、何かに取り組んでいるときには必ず経験豊かでアドバイスができる人、つまりメンターがそばにいる必要がある。それは、部活動の先生だったり、塾の先生だったり、面倒見の良い先輩だったり、親だったりするのだ。

例えば、スポーツの世界。世界トップクラスのテニス選手にもコーチが付いている。そのコーチは、選手よりもランキングでの順位は低い。メンターの存在を知らない人は、なぜ、自分よりも下手な人をコーチに付けているのかなどと心得違いをする。

例えば、研究の世界。大学で教鞭をとるような立場の人でも、自分の知らない分野の知識を調べなければいけない時がある。その時、その分野の第1人者に集中講義を依頼して、はるばる海外の大学へ行くということをする人もいる。

貴方にはきちんとしたメンターがいるだろうか。

次のハードルは、図形と文章題

速算術を身に付け、計算をすることに苦手意識が無い場合、最初のハードルを無事に超えられたことになる。次にハードルとして立ちはだかるのは、図形と文章題だ。

図形の書き方などは、何とかなるのだが図形の面積を求める問題などだ。これらの問題は、とにかくどれだけのパターンを知っているかにかかっている。

アーサー・コナンドイル著のシャーロック・ホームズシリーズの主人公、シャーロック・ホームズの言葉を借りる。

「最近1000の事件の結末を知っていれば、ここに1001番目の事件が起こるとして、その真相に気づけないわけがありません」

フィクションの登場人物の言ではあるが、これは的を射た言葉だ。

多くのパターンを知っていれば、果たして次に目にする問題が今まで見たこともない問題ということがあるだろうか。問題は当然ながら、作る人間がいる。その作る人間が、いまだこの世の誰も見たことのない問題を作ることができるのだろうか

結局は、誰かが作った問題、既にある問題の組み合わせ、その類型なのだ。

であれば、図形や文章題へのアプローチとして最も有望な手段はより多くのパターンを知ることである

問題のパターンを多く知る方法は、問題集を手にするのが最速の手段だ。これは、図形や文章題のアプローチに限らない。

中学、高校で増えてくる証明問題についても使えるアプローチだ。そこで、次に問題集の使い方について説明をする。

問題集の使い方

問題集を丁寧に扱う必要はない。問題集は解体して使うこと。なるべく多くの問題に触れることが重要なのだ。問題集を1ページごとに解体したら、それを適当な束にする。

さて、まず1番上の問題を見る。問題を見て30秒解き方を考える。その後、問題を伏せる。そして直ぐに解答を見る。頭の中で思いついた解法と解答の書き出しが同じだった場合は、その問題は解けたことにして、別の問題に行く。逆に、解法が思いつかなかった場合、解答の書き出しが異なっていた場合は解答をしっかり読み、理解すること。

この勉強法で工夫するべき点はいくつかある。

まず、問題の束は様々な単元の問題がランダムになるようによくシャッフルすること。近い単元の問題が続くと、自分の感覚では良く解けるようになっていると思い込むのだが、これは錯覚だ。その問題に慣れただけであって、実は身についていないのだ。

この勉強方法、鍛錬の方法は中々成果が上がっているようには感じないかもしれない。この鍛錬の成果が出るのには時間がかかる。しかし、この鍛錬は実のところ最も身につく。学習の成果が試される、期末考査、受験の時にその力が発揮されるようにするには、やはり相応の準備が必要である。

問題集の選び方

問題集の選び方について検討をする。解法のパターンを多く知ることが重要であるが、問題集によって難易度に実に大きな隔たりがある。

私が使っていた問題集は、以下のような問題集だ。はっきり言って、どれもえげつない分量がある。どれか1冊でもきちんと読みこなせれば、相当のレベルになるが、これは無理にこなさなくてもよい。ちょいと、コンフォートゾーンの向こう側へ行ってくる、という人が挑めば良い。

ニューアクション・シリーズのω。難易度が幾つか設定されているのだが、その内の最高難易度。分厚さがまず、辞書並みなのでその装丁でまず読者の心を折りに来る。でも、解説はとても丁寧な上に、コラムや様々な受験の役に立つメソッドを紹介しており、大学受験の攻略本ともいえる。なお、数学Ⅱ、Ⅲも勿論存在し、凶悪な分厚さを誇る。

某雑誌と同じタイトルの問題集。漆黒の装丁は数学でちょっと鳴らしている生徒すら触れることを躊躇させる。問題量も半端ないので、これ1冊をきちんと学習すればやはり、大学受験は問題なく乗り越えられる。このシリーズも当然、数学Ⅱ、Ⅲが存在し、少し数学が得意という程度の力量の生徒を装丁だけで跳ね飛ばす

赤が最高難易度だ。大体の場合、青チャートを薦められる。赤チャートは、クラスで数学が余り得意でない子が何故か買っていた。分厚さが大したこと無いため、なんとなく手が伸びるのだが問題はしっかりと歯ごたえがある。

以上が、私が使用していた問題集だ。これらの問題集は、自分がコンフォートゾーンにいるな、と思った時に手を出すと良い。普通程度の難易度が良いなら、青チャートでよい。

普通は、この位から始める。上の問題集は鉄緑会とかの学生が触るものだ。

最後に

数学は苦手な人と得意な人で意識の差が激しい科目の1つだ。その苦手意識は、些細なところからの積み重ねだったりする。そして、1度苦手になったならば自分からそれに近づこうとは思わないものだ。

理系の道に進もうと思っている人は、得意、不得意にかかわらず試験のたびに数学が登場することになるだろう。そして、どれだけ数学を上手に使う事ができるのかで、将来手にすることができる職業が決まってくる。

冒頭でも述べたが、数学を好きになる必要はない。道具として使えればそれで十分だ。その使い方を身に付けるには、やはり相応の訓練が必要になる。しかし、訓練すれば確実に身につくし、得点科目になる

相当の分量であるにもかかわらず、ここまで読んでいただいたことに感謝する。

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