漢字検定準1級以上を受験する前に読むもの

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漢字検定は級が細分化されており、小学1年生から60を過ぎ定年退職をした方までどの年齢層の人でも未知の領域へ挑戦することができる。そういう楽しみがある。

漢字検定と言えば、1級の問題の難易度が高いことで話題に事欠かない。どこで使うのかさっぱり分からない、という漢字も多々出題される。そして、勉強法についてもどうやって学習を進めれば良いのか皆目見当がつかないという人が多い。

大学卒業程度の知識の証明としては漢検2級で十分

日本には常用漢字というものが制定されている。これは、現辞典では1945の漢字が指定されている。多くの人が目にする、新聞や公文書などではこの常用漢字のものを逸脱するような文字はなるべく使用を避けること、とのことだ。

裏を返せば、常用漢字さえ知っていれば基本的にこの国で漢字が読めないで困るといった事態にはそうそう陥らないように配慮されている。

漢字検定の級で言えば2級が常用漢字全てを対象としている。つまり、義務教育レベルで言えば漢字検定2級程度を持っていれば十分なのである。

何故、高難易度の準1級、1級を目指して勉強するのか

漢字の学習をしていると、時折、同じ読みで似たような場面で使うがどう使い分ければ良いのか分からないものを目にするだろう。

例えば、「混ざる」と「交ざる」の違いを説明することができるだろうか。区別して使っているだろうか。

試しに手元の国語辞典を引いてもらいたいのだが、驚くべきことにきちんと説明している辞典は無い。少なくとも、私の近所の本屋においてあった辞典では全滅だった。

これは、類語辞典も同様でこの違いをきちんと説明しているものは無かった。もし、きちんと説明している辞典があったら相当優秀な辞典だ。辞典選びの指標にしてもらいたい。

さて、説明している辞典が無いと今述べたが、この話をすると辞典に説明が無いということは、この2つの字に違いは無いのだ。と結論付ける人がいる。世代を問わず本当にいる。

辞典は人間が作る物

どうやら、辞典は天上におわす神が日の下の民に与えたもうた新約か何かだと思っている節がある。

不敬を承知で進言するが、辞典は民間の企業の人が売る為に作った商品であって神の御業ではない。辞典は完璧な物ではない。

辞典に説明が記載されていないことが何を意味するか。日本から1つの視点、1つの切り口、1つの文化が消えたことを意味する。

知識の継承がなされなかったということであり、認識力が落ちたということであり、1つの字で多くの意味を伝えることができる漢字の強みを殺したことを意味する。

先の「混ざる」と「交ざる」の違いだが

「混ざる」は2つの物があわさった後、その2つの物の区別がつかなくなる場合に使う。

「交ざる」は2つの物があわさった後、その2つの物の区別がつくこと場合に使う。

例えば、

食塩水と砂糖水をまぜる。という文の場合は「混ざる」

男女がまざってドッジボールで遊んでいた。という文の場合は「交ざる」を用いる。

この2つの字は結果として引き起こされていること、着目している点が正反対の言葉なのだ。

漢字の勉強をしていると、こういった自分がこれまで持っていなかった、見落としていた「視点」を手に入れることができる

画数の多い漢字が書けます、日本で数人しか読めないであろう字が読めます、というのもある意味では気持ちの良いことなのだが、漢字検定の学習は「自分がこれまで持っていなかった視点を手に入れることができる」ことに最も価値があると思う。

準1級、1級を学ぶのは、日に日に失われていく視点を古きに学び、丁寧に使っていくためだ。

漢字検定の学習を始めるにあたり

漢字検定は学校によっては単位の免除を認めているところがある。

分かりやすく言えば、検定○級を持っていたら十分学習をしているということの証明になって、授業に参加しなくても良いということだ。漢字検定に限らず、何かしらの検定で上位の級を持っているとそういうことを認めている学校が相当数ある。自分の学校ではどうなのかを、調べてみると良い。

そして、記事の冒頭の方で漢字検定で2級程度の実力があれば、義務教育を終えたものとしては十分だという話をした。

例えばアナウンサーなどは、漢字検定2級程度の実力があれば十分とされている。

毎日、原稿を多く読むアナウンサーでさえも日本語にそれほど明るい必要は無く、必要最低限の実力で良いのである。

就職活動においても、持っている資格欄に何かしらを書きたいという人がいることも承知している。とすると、義務教育範囲の漢字はきちんと扱うことができることの証明として、2級以上を記載したいというのが人情だ。

2級を必要最低限と言ったが、それでも1945字だ。

義務教育をとっくに終えた、大学卒業を控えている人でもこれらの文字がきちんと扱えるのかは怪しい。例えば、さっきの「混ざる」と「交ざる」の例について、きちんと説明できなかった人は大分、認識力が衰退している。

だから、漢字検定の学習をこれから始めるという人はまず2級から始めることを薦める。まず、基礎固めから始めよう。

普段から本を読む、辞典を引く癖がある、似た物が現れたら何が違うのかを考える習慣が身についている高校生以上の者なら、1ヵ月もあれば基礎はきっちりと固めることはできる。

仮に小学生だとしても、3ヵ月もあれば基礎を固めることは可能だ。

書く、覚える、読む、比較する、調べる。

この反復で2級の基礎を固めることは可能だ。

2級と言っても侮ってはいけない。

平成28年度第1回の漢字検定の合格率は

2級が受験者61,074人に対し11,643人。つまり、19.1%

準1級が受験者4,640人に対し1,166人。つまり、25.1%

1級が受験者1,279人に対し67人。つまり、5.2%

つまりは5人に1人しか合格していない。

因みに、漢字検定は2級よりも準1級の方が合格率が高いのである。これは、準1級、1級レベルになると流石に受験をする人も真剣に準備をするためだと思われる。2級は、何度も言うように出題されるのは常用漢字1945字程度。義務教育程度の内容なのだ。だから、何も対策をせずに受験をして普通に落ちていく。

しっかりと対策を練ること

人は、知らない言葉の方が多いのだ。似た言葉が現れたら必ず調べる癖を付けよう。

調べ方だが、インターネットを利用しても良いのだがインターネットは誤った情報でも検索上位に表示されるという非常に困った面がある。

ここは、多くの人のチェックが入っている辞典に頼らざるを得ない。先程、辞典は人が作ったものだから完璧でないという話をしたがそれでも辞典に頼らざるを得ないのである。

では、何の辞典を選ぶべきなのか。

遠方の書店もめぐり数多の国語辞典、類語辞典等を見比べた結論としては漢字検定学習用の辞典が内容が最も優れているという結論を得た。


日本語は、漢字を含んだ表現となることが前提となるため、漢字を含んだ表現の説明についてはこの辞典が随一である。

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